遅くなりましたがつづきです。
わたし、ずっとリップメイクをしていませんでした。
というか、アイメイクしかしていなかったに等しい。
20代の私にとってメイクとはブサイクを修正するものであって、より綺麗にとか、より華やかにとか、トレンドのアイテムを使いたいトレンドの顔になりたいとか、そういうことではなかったのです。
美人だったらメイクほとんどしてなかったかもしれない。
美人の友達でいつもほぼすっぴんの子いるから、私もきっとそうなったに違いない。美人はそれでいいわけ。
ファンデとかチークとかリップは、印象をかえたり、いいところを伸ばしたり、「より良く」することはあっても、顔は変わらない。
アイメイクは顔がかわる。
一重が二重になり、目の大きさがかわる。
もはや整形。
まぁ今でもブサイクを修正するためということに代わりはないのですが、もっとトータルで考えているし、トレンドも少しは意識するし、ベースもリップもちゃんとやる。やるときはだけど。
ベースはいちご鼻が酷すぎて、ファンデーションを使うと余計に目立つだけだし、鼻以外に隠したいところもとくになかったので、鼻に干渉しない化粧下地と粉のみ。
ファンデーションも諦めてたんですね。
リップに関してはお化粧をはじめたときにまずリップグロスを使ってました。
リップグロスが全盛だったと思う。
ハニーポンプグロスなんて何色も買ったよね。
でもグロスって、お出かけ前につけても気づいたらないじゃない。
口紅もなんかきれいにできないし、落ちるし、リップはあんま意味ないなーっておもって諦めてしまった。
あの頃、クレヨンリップみたいなものやティントが存在してたら、私もリップメイクを楽しんだだろうなーと思います。
だからコスメ再熱して何よりびっくりしたのがリップアイテムの豊富さ。
口紅、リキッドルージュ、グロスだけじゃないのよ。
ティントって何?
プランパーって何?
そんな状態。
シェーディングやアイブローパレットが常識化してるのも知らなかったし、アーティスト系のデパコスじゃないと手に入らなそうな奇抜なアイテムもプチプラにいっぱいあったし、ブラシやスポンジなどのアイテムも当たり前に使われてて種類も豊富で驚いた。
何より、キャンメイクが安いだけではなく、アイテムやビジュアル面でも若者のトレンドの先頭を走っていることにショックを受けました。
まじかよ、キャンメイクがこんなにかわいいの?
この値段でこれやられたら太刀打ちできなくない?
自分が10代の頃は、マジョリカマジョルカでほぼ一式揃えればそれでよかった。
今はどうでしょう
必要かどうかはさておいて、この時代のメイクのひとつの流れ、これをマジョリカマジョルカだけでできるかというと、できないのです。
皮脂崩れ防止下地、ありません
コントロールカラー、ありません
アイブローパレット、ありません
シェーディング、ありません
口紅、ティント、ありません
キャンメイクはすべて揃う。しかも激安で。
しかも安さのために見た目を諦めなくていい。
むしろ積極的に「キャンメイクがいい」になってるかも。
私が若いときはキャンメイク「で」いいやみたいなかんじだった。
とにかく10代の子なら、とりあえずすべてを一度揃えたいでしょう。
とくに現代ではSNSや動画で人のメイクを見る機会が多く、ハイライトだシェーディングだコンシーラーだーっていうのを見てたら、とりあえずそういうの全部揃えたくないですか?
全然、そこまでしなくていいと思うんだけど、一度やってみるでしょう。
とりあえずキャンメイクに行ったらなんでも揃っちゃう。
マジョリカマジョルカに来ても、なんにも揃わない。悲しい。
トレンドを追うようなブランドじゃないにしても、あまりに時代に取り残されていたことにショックを受けたし、何より自分の無知さが恥ずかしくなりました。
それでもマジョリカマジョルカには、他にはない世界観がある。
そう思ってた時期もありました。
インターネットや美容雑誌をチェックすることが染みつくと、全体のアイテム数が少ないだけでなく、新作や新色の投入も、ほかに比べて少ないことに気がつきました。
マジョリカマジョルカで出したら良さそうなアイテムがインテグレートで出たりしている。
単色シャドウが流行っているにもかかわらず、新色がでない。
青だの黒だののリップアイテムが流行ったかと思えば、紫のチークだ病みメイクだとか好き勝手言ってるのに、まさかのだんまり。
そういうのがマジョリカマジョルカの担当じゃなかったの?
もしかして、マジョリカマジョルカに未来はないのかしら?
食べ物もイベントも「インスタ映え」という概念で動いている現代において、マジョリカマジョルカの世界観は求心力があるから再起の目はあると思っていたのですが、当のマジョリカマジョルカには全然その気がなさそう。
もしかしてなくそうとしているのかな?
インテグレートのイメチェンと問題のCMもあり、資生堂のイメージ戦略には1mmも期待できないのかも、と思っていたらあの問題のインスタですよ。
なんかもうどんなだったか忘れたけど、マジョリカマジョルカのアイデンティティすべて投げ捨てたみたいな酷い広告でした。
知らない人は「私にもかかる魔法」で検索してくれ。
なくすんじゃなくて路線変更?
こんなふうになってしまうのなら、いっそもう畳んでくれませんか。美しい思い出になってくれませんか。そう願ったものです。
そうこうしているうちに愛用のドラッグストアからマジョリカマジョルカの什器が消えました。
ほんとうに終わったなーと思いました。
未来が感じられないことに気がついたときから、「脱マジョリカマジョルカ」を宣言して各アイテムを別のブランドに切り替えていく動きをしていましたから困りませんでしたし、お亡くなりになる流れならそれはそれでいいと、虚無感と安堵が同時に襲ってきました。
最近になってようやくアイテムもビジュアルもがんばってるのかなーってかんじがしてきましたね。
単色シャドウの新色が出たのは驚きでした。
めちゃくちゃ遅いけどな。
へんな口紅も出てましたしね
シェーディングみたいなのもでてましたね
二階堂ふみもいいかんじです。
世間(若者)の評価や実際の数字のことは知りませんが。
什器は確実に減ってますし、離れた心も戻らないでしょう。
まあ気がつけば私はマジョリカマジョルカっていう年齢ではなくなっていましたので、盛り返したところで積極的に使っていくことにはならないとは思いますが、影から見守っていくことでしょう。
リキッドアイライナーは相変わらず使ってますしね…これがなくなったらどうしようとは思っている。
エナメルグラマー系のマスカラがもし戻ってきたら迷わず飛び付く自信もある。
どうか道を誤らず、媚びずに突き進む姿をお見せください。
皆様の発展を心よりお祈り申し上げます。
なにいってんだかよくわからなくなってきた。
とりあえず、あの頃はありがとう
という気持ちに嘘偽りはありません。
メイクを楽しくしてくれた、お化粧品が大好きになった
そんな気持ちになるブランドがあったのは幸せだし、皆さんにもそういうのがあるのかな、あったら幸せだなーとぼんやり思ってます。わりとまじで。
おわり